おしらせ
(15.07/21)
7/24発売!!
『実際にあった怖い話/9月号』
「江戸奇怪談」其の十一
「幽霊軸」
漫画/未浩
( お近くの書店にて)
こぼればなし
(15.07/21)
「江戸奇怪談」其の十一
「幽霊軸(ゆうれいじく)」
(実際にあった怖い話/9月号)’15
現代の怪奇「都市伝説」は、
江戸の昔にすでに、
語られていた‥?!を、
コンセプトに、
描いていくシリーズ。
日本で馴染み深い、
足のない幽霊は、
円山応挙がはじめて描いた、
とされています。
(版画ではそれ以前にも、
ありました。
自筆ではこの絵が初めてです)
彼が障子越しに、
病弱であった妻の影姿を見て、
足のない幽霊を、
思い立ったとされています。
幽霊と言うより、
愛する病弱な妻を障子越しに、
鮮烈に瞼に焼き付いた姿を、
写生を本領とする応挙が、
描き上げたものでしょう。
怖い幽霊ではなく、
品のある愛すべき幽霊画
「お雪さん」です。
漫画家である私も、
絵への思い入れは、
人一倍あります。
魂を込めると言ったら、
大袈裟かもしれませんが‥
何もない白い紙に命を、
吹き込む作業です。
絵に作者や被写体の念が、
宿ってしまうのは、
無理からぬことで、
ましてや、
命を削り写し出した絵は、
人知を越えた一種独特の、
存在なのでしょう。
絵を見て感動したり、
揺さぶられるのは、
そうした絵が持つ、
霊の力なのかもしれません。