未浩の‥みじ怪談#04

未浩の‥
「みじ怪談」
その三十一〜

その三十一「んぎゃ」

真夜中、
息苦しくて目が覚めた。
身体が動かない‥
金縛り‥
首に何かが、
巻きついている。
紐‥いや‥
ぬるぬると柔らかい、
よく見ると中空に、
逆さまに浮かぶ、
赤ん坊‥
その、へそに繋がる、
へその緒 ?!
逆さまの赤ん坊が、
んぎゃ‥と笑った。


その三十二「踏む」
(1P漫画用原稿)

昔‥
私はレースクイーンを、
していたので、
脚の美しさには多少の‥
自信がありました。
しかし、
昨日から原因不明の、
腫れを引き起こし、
見る影もない。
そういえば‥
昨夜の帰り道、
暗闇でやわらかな‥
何かを踏んだ。


その三十二「踏む」
(原文)

この辺りは、
夜中になると、
帰り道の足下は暗く‥
ずっと先にある街灯の、
灯が頼りだ。
途中‥
何かを踏んだ。
家に帰った今でも、
不気味な感触が、
右足に残っている。
今までに、
感じたことのない感触‥
あれは一体、
なんだったのだろう‥。